まえがきから・・・
自衛隊は国際社会では軍隊として扱われていながらも、国内では軍隊ではないという状態らして60年を経ておりますが、日本はこの状態から速やかに脱却して、国家防衛のための軍隊である国防軍を保有し、軍隊としての態様を整え、軍隊としての権限を与えるべきです。
3人の座談会で、石破茂・現自民党幹事長の発言から・・・
自衛隊という組織は、まだ一度も人を撃ったことがないし、また一人も撃たれて死んだ者がいない 。そういう事態が起きなかったこと自体はいいことですが、こういう組織が、いざという時、本当に機能するのか。 私は防衛大臣の職にあった時、ずっとそう考え続けてきました。
自衛隊と規律ということで言うと、・・・自衛官が職場を放棄したり、上官の命令に従わなかったりした場合の最高刑は懲役7年です。
自衛官の職場は戦場です。戦場で「職場を放棄する」とは、いわゆる敵前逃亡を意味します。また戦場で上官の命令に従わないとは「突撃!」という命令に従わないことと同義です。この二つに課せられる罰は古今東西、どこでも同じで「死刑」です。今でもほとんどの国で、軍隊の服務規程や軍法違反に対する最高刑は、その国の刑法の最高刑になっています。死刑が最高刑の国では死刑ですし、終身刑ならもちろん終身刑です。そうでなければ軍隊として機能しない。それが国際標準の軍隊の常識です。
憲法改正にこだわるのは、憲法に書いてある世界があまりに現実と違うからなんです。前文には「日本国民は、恒久の平和を念願し、人間相互の関係を支配する崇高な理想を深く自覚するのであって、平和を愛する諸国民の公正と信義に信頼して、われらの安全と生存を保持しようと決意した」なんて書いてありますが、そんな決意をした人は、今の日本にはいません。ですから憲法の第9条と前文はセットで変えないといけません。
まず憲法96条から変えましょうという立場です。
わが国の主権は国民にあるわけで、世論調査などを見ると最近は国民の半分以上が憲法改正に賛成だという結果が出ています。けれど国会で三分の一超の議員が反対しただけで憲法改正の発議はできなくなります。これはおかしくないか、ということです。
憲法第96条を改正することによって、現行憲法では衆参両院で各三分の二ずつの賛成で発議し、国民投票で過半数の賛成が必要となっているのを緩和して、衆参両院の総数の過半数と国民投票にする。これでも実際に憲法改正のハードルはかなり高いですよ。
憲法を守り、憲法を生かす国づくりへ